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布団に藤原が入って来るの眠気と戦いながら待っていた。
「‥たかちゃん‥」
後ろから抱き締められて、おっきな腕の中で丸くなる。
俺が寝てしまっていると思っているのか、ゆっくりと優しく身体の向きを藤原の方に変えさせていく。
広い胸に顔をうずめて、藤原の匂いを嗅ぐ。
‥ン‥ええ気持ちやな。‥‥絶対にゆうてやらんけど
「たかちゃん‥俺な、嬉しくてしゃぁないねん。」
小さい声で囁くように俺のつむじに話しかけている。
「俺の居らんときに、スカスカしてるって訊いてな、幸せなんよ。俺だけがそう思ってたんやないって‥‥」
そう言ってからつむじにキスをする。
「明日は一緒に仕事やね。‥たかちゃん、おやすみ。」
俺を包むように抱き締めてから何度も何度も繰り返して
「明日は今日よりもたかちゃんと一緒に居れますように‥‥」
俺も心の中で何度も何度も繰り返し
‥明日は今日よりも藤原と一緒に居れますように‥‥
いつの間にかスカスカがなくなり、藤原の寝息と俺の寝息が重なっていった。
終───
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