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エレベーターに乗り込むと、藤原が割入って来た。
気が重い‥絶対と言って良いほど コイツの落ち込む姿が目に浮かぶ‥
‥そんな簡単に友達出来るわけないやろ‥
コイツの笑顔だけを護りたくてここまで、
一緒にやってきたのに‥
隣を見やると、嬉しそうな笑顔
‥はぁ‥ また ため息や‥
二人きりのエレベータ- 只、其だけの事でさえいつもなら
‥今日もええ日やった‥っておもえるのに‥
昇降ボタンの側に立っている藤原の顔からは、抑えきれない笑みが溢れてる。
‥此所で《好きやねん》ってゆうたら、
抱きしめたら、ツィッター諦めて、
又、昔みたいになれるやろか‥
ボンヤリと考えてると1Fについた。
「腹へってへんか?なンなら、どっか店で
しよか?」
「店はアカンよ アイツ等と遇ったらバレて
まうやん!」
そう言って、俯く。
見えない筈の、耳と尻尾が項垂れているのがわかる。
仕方がない。不本意ながら本日、何回目になるかわからない ため息を吐きつつ
「俺ん家来るか?」
「ええの?‥ホンマにええの‥?」
オドオドと訊いてくるので
つい意地悪を言いたくなる。
「嫌やったら明日でも構わへんで
どうせ休みやしな」
「ソレはいやぁ!今日がええー!
お願い貴ちゃんー!」
「貴ちゃんゆうなー!」
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