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が、‥‥‥‥‥‥
「あれ?」
「‥‥」
二人顔を見合わせて手を見つめる。
「兄さん、いつまで繋いでンですか?」呆れたように言われる。
「いや、手が離れへンねん。‥」
少し力を入れると、
「痛い!アカン、止ィめや藤原ー!」
手が繋いだまま離れない。‥
先程のチューブを見る。
‥瞬間接着剤‥‥‥
「‥まさか、井本握り潰してたんか?」
「‥ぉん?、‥でも、アイツが悪いねんで藤原の悪口ゆうから‥‥」
怒られた子供のように、シドロモドロになる。
後輩は、俺らの手を見つめる。
「‥はぁー‥‥ッたく、危ないことを‥‥こんなんで口塞ぐつもりやったんか?」
「‥でも‥‥」
「でもやない。‥冗談で済まされへんで。」
「‥‥‥」
項垂れて俯く井本の前に座り直して、頭をクシャクシャと撫でて頬に手を当て頬っぺたにチュッと音をたててキスをする。
「もう危ないことをしたらアカンで。」
「‥ぉん‥‥」
‥兄さん達、そんな場合や無いでしょうが‥‥
その場にいた後輩が皆一様に心の中でつっこんでしまう。
我に返った一人が、
「病院にいきましょや。」
と、提案したが
「アホか、こんなんで行ったらえらい恥かくわ!」
そう言って、ググりだした。
「せやな、融解剤みたいなんあるけど 肌が弱いと負けてしまうみたいやな‥‥。」
不安気に俺を見る井本。
「‥藤原、どうしよ‥‥」
「ン?大丈夫や。」
フワッと笑って、今後は唇にチュッ。そのままもう一度角度を変えて軽く舌を絡める。
「‥んッアァ‥‥」
「‥クスッ、‥そんな顔したらアカンで‥」
「‥ぉん‥」
‥だから、そんな場合や無いでしょうが‥‥
‥この兄さん達、いややぁー!
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