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ええ匂いがしてきて、ちょっとした幸せ気分に浸ってると 藤原が皿を並べだした。
「エッ? コンビニ弁当温め直したンとちゃう
やん?何コレ‥スゴイやン」
「ンウフフッ‥そのままやと味気ないやろ~
やから一手間かけた。」
お世辞抜きの称賛の言葉が余程嬉しかったのか、顔をクシャクシャにして微笑ンだ。。
レシートを手渡されみせてもらうと
野菜サラダ3P・やまかけ蕎麦1P
焼きそば1P・卵1P
後はパン、ハム、チーズ‥
「‥どうやったら‥こうなるン?」
呆気にとられた俺に
「やりにくかったで‥調味料ないんやモン」
と、笑う。
マッ 食べよ温いうちに‥言いながらビールを飲む。
「おん‥頂きます。‥ウマッ‥」
「そっかぁ~作った甲斐があったな‥
でも口に合わんかったら‥
無理せんでええで」 箸に手を伸ばしながら小さくつぶやく。
「大丈夫!こんなけ出来たら本出せる」
‥ナンやねん、褒め殺しかいな と紅い顔をした藤原に
「いやなぁ‥前に後輩が
[藤原さんの味噌汁、不味いッス
アレはドブ汁ッス]って言うてたから‥」
「アッハハハ~当たり前やン 何で俺がアイツの 為にウマイもんつくらなアカンねん なぁー」
アルコールが入り饒舌になり始めた藤原が意味深な事をいう。
‥ほなら俺の為やったら
ウマイもん作ってくれるンか?
言葉にデキナイ想いが胸を締め付ける
‥期待してまうわ‥
料理に手を付ける度に、俺の顔を見て微笑む。説明したくて ウズウズしてる。聞いても よう解らんけど‥ジッと顔を見られてたら調子狂うわ‥‥
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