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暫くは一言も口を開かずにいたが、
「色、‥‥黒いな。」
「まぁ、元々やけど外で部活やからな‥‥お前は白いな。」
「なぁ、サッカーッて、楽しいん?」
「あぁ、ムッチャ楽しいで。」
「そっか、‥井本ッて、あんまし食べへんよな。‥大丈夫なんか?」
「はぁ~?」
‥そういや、最近は特に食欲無いけど。何でそんな事聞くねん?
怪訝そな顔をした俺に
「いや、ごめん。‥‥えっと、井本ッて、モテるよな。」
「まぁソコソコな。」
‥コイツは何が言いたいねん。
「休みの時は何してん?」
「寝てる。」
「一緒や。」
声がやわらかい風の様に聴こえたので薄く目を開けて藤原を見ると、何故か嬉しそにはにかんで髪を弄っていた。
‥オカマか?
思わず心の中で突っ込んでしまう。
ゴロゴロと寝返りをうつと、コンクリートが痛い。
「いてっ!‥‥頭がゴツゴツする。」
思わず悪態をついてしまう。
「‥‥ひ、‥膝、貸そか?」
想像もしてなかった言葉に驚いて藤原の顔を見ると、真っ赤になって恥ずかしそに唇を噛み締めていた。
その顔を見ると、
「ん、貸してや。」と、自然と言葉にでた。
言い出したのはアイツやのに、変にモジモジと恥ずかしそに俺の傍に移動する。
頭を抱えてゆっくりと膝に乗せる。
上から覗き込み、
「痛ないか?‥‥」
「あぁ、丁度ええ具合や。‥‥なんか、気持ちええし。」
とゆうと、心底嬉しそにはにかんで笑う。
「寝てもええで‥」
「ありがと、けど男に膝枕してもらうンは、初めてやな。‥なんか変な気分や。」
「女の子とやったらあるンか?」
少しきつめに聞かれた。
‥ン?なんか機嫌悪ないか?
「いや、ないし。マジで初めてかもな。そういや、藤原と話すんのも初めてか?」
「ぅン。俺‥ずっと話したかってン。」
「ふーん、話かけてくれたらよかったのに。」
俺は目を閉じたままで、話を続ける。
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