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余程の心残りがあるのだろう。余りの落ち込み方に仕方なく言葉をかけてしまう。
「ぁ゙あ゙ー!もう、乗り掛かった船や。俺が何とかしたるさかいにゆえや。」
‥あ、あの、‥言いにくいんですが、お二人の身体を貸して頂けませんか?
おずおずと訊ねる。
「はぁー!?」
‥やって、俺‥フジワラに抱かれた事無いから‥‥
「ちょっ、‥ちょぅ待ちィや。お前ら幾つや?」
‥18でした
と、小さく呟く。
身体を貸せって事は、言わずもがなそうゆう事やんな。
一裕と顔を見合わせてため息が出る。
「どうすんねん。貴史、言い出したんはお前やで。」
ニヤニヤと趣味の悪い笑いを浮かべる。
「お、俺‥いや‥や。一裕が他の奴抱くんは‥‥」
「クスッ、ちゃうやん‥俺の身体にフジワラが入るんやろ?俺があの子抱くわけやないし。‥‥実際は貴史の身体やん。」
俺の頭を撫でながら子供に言い聞かすようにゆう。
「わかってるわ‥‥けど、やなもんは、やなんや!」
「クスクス、妬きもち妬き~!」
「ウッサイ!ハゲ!」
‥貴史さん、ええよ。俺ムッチャ迷惑かけたのに、これ以上迷惑かけられへん。‥
急にしおらしいたかちゃんが可哀想になってきて、眉がハの字に下がる。
‥俺、成仏出来んでもええねん。フジワラと一緒やったらそれだけで幸せや。‥
フジワラにもう一度逢わせてくれただけで充分嬉しいし、ありがと。‥
フジワラの顔を見上げて微笑む。
クスクス、と笑いながら一裕が耳元で囁く。
「健気な子やな‥‥」
「お、‥お前らっ!‥‥くっ!そぉぉーー!ええわ!
俺の身体貸したる。その代わり必ず返せよ!ええなっ!」
‥はっ、はいっ!!ありがとございます。
「流石っ!!貴史やな。男前。」
「ウッサイ!!お前もその身体貸してやれ!!」
「そやな、別にええけど、俺も条件がある。‥‥
貴史の身体に傷をつけるな。‥ええなっ、フジワラ。」
‥はい、‥
「初めてなんやろ?無茶苦茶して傷をつけたら、その場で即、終了や。わかったな。」
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