一人暮らし‥3

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目が覚めると俺は、何故か懐かしさを感じる温かな腕の中にも収まっていた。 「ン‥、」 「やっと起きたな。‥腹減ったで。飯にしよや。」 まだ眠気眼の俺の顔を覗き込みニカッと笑う。 「えっ、‥‥ずっと、こうしててくれたンか?‥」 「そやよ。‥ベッドに寝かそとしたら、一裕が俺のシャツ掴んだまんまやし、寝顔が泣きそになるし‥‥ まっ、こんまんまでもかまへんか、って‥‥ けど、腰痛いわ。」 そう言って笑う。 「ごっ‥ごめん。俺‥‥」 「エエって。俺がしたいからした事やん。傍に居るって約束したし。」 そう言って俺の髪を人指し指でなぞる。 「さぁ、飯にしよや。惣菜ばっかやけど食べらな元気にならんで。」 「‥おん。」 俺の手を握って立ち上がり笑う。 ‥何で、こんなに嬉しそに笑えるンやろか。  けど、‥‥貴史の笑顔‥‥何かな、安心すんねんな。‥  やっぱり、‥俺、淋しいンやろか‥‥  それとも、‥好きなンやろか‥‥ 手を握り返しながらぼんやりと考える。それを見透かしたように 「俺、アカンな。ずっとニヤケてしまうわ。‥‥アホみたいやろ。けど、嬉しいねん。一裕が俺を必要としてるって‥感じられる事が。 俺な、ホンマは随分前から知ってンねん。 ‥‥一裕の事。」 話ながら忙しなく惣菜をテーブルに並べる。 「ビールは?って‥アカンな。薬飲んだぁるもんな。」 「‥ぉん。‥‥ありがとな。こんなに用意してくれて。」 「エエって、その代わり今晩は泊めてや。」 ‥///‥‥嘘やろ?何でなん。 離れたない‥ってゆうたけど‥まだ、好きかどうか自分自身解らんのに‥‥ もしかしたら、ただ病気で心が弱ってからかも知れんし。 でも‥‥嬉しい‥‥‥‥‥かな?‥‥ 唐突な言葉に動揺して顔が紅くなる。 「アカンのか? まさか、こんな時間に追い返したりすんのか?」 その言葉に時計を見ると、もう日が変わっていた。 「‥嘘‥‥こんな時間なん?‥ごっ‥ごめん。俺‥‥」 気が付かなかったとは言え、二時間近くも抱き締められて居たことになる。 たった一言、俺が「も‥ちょっと‥ここに‥‥」ってゆうただけやのに‥‥ ‥腰も痛くなるわな。 けど、全然気にしてないようで 「ハハハ、エエって謝らんでも。」 先程から変わらない笑顔で答える。
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