71人が本棚に入れています
本棚に追加
言葉の最後の方は口調が拗ねた感じになっている。
‥何?‥これ。もしかして、甘えてんのか?‥‥
情けなそうな顔してからに。
‥不器用なやっちゃな。
「わかったから。俺の飯が食いたいんやな。」
クスッ、と笑いながら頭をワシャワシャと撫でてやる。
「ちゃ!‥ちゃうわ!ボケ!
‥‥べ‥別にお前の飯が旨いとか、食いたいとか‥‥‥嬉しいとか‥‥
そっ、そんなんや無いからな!!」
怒りながらも顔が紅い。
‥ウ~ン、究極のツンデレ外黒人さんやな。
まぁ、俺のツボにどストライクやけどな。
ニヤける頬を我慢しながら、
「わかってるって、じゃぁ何が食いたいンや。」
目を輝かせながら嬉しそに笑う。
「何でもええ。」
「ほな、買い物して帰ろか。」
「おんっ!」
さて、どないしょうかな?
今からやと、凝った物なんか無理やし‥‥
深夜まで開いているスーパーで籠を手に考える。
肉系は重たいし‥‥
そういや、アイツ腹の調子がイマイチやったな。‥
鮮魚コーナーで魚をみる。
「刺身か‥‥生物はキツいか。でも、鯛の刺身ええのあるしな。
せやっ、鯛茶漬けにしたらええやんな。‥腹のこなれもええやろし。
なぁ。どうする?‥‥って‥」
傍に居る筈の井本に声をかけるが‥‥
‥居らへんやん。
店内を探すと、やはり腹の調子が悪いと見える、トイレに行ってたらしい。
「‥チッ!」
「何やまだ痛いんか?下がってンか?」
「‥フンッ、下痢してへんわ。ボケっ!」
‥ホンマにもうちょっとええ言い方は無いんかい。
まぁ、一寸恥ずかしそやからええか。
「飯炊くの面倒やから、レトルトでもええか?あと、献立は‥‥」
と、言いかけて言葉を遮られる。
「訊きたない。‥‥やって、ワクワク感が無いやん。
俺、楽しみやのに。‥‥」
「そっか、ほな、そこで北海道フェアやってたから、なんか甘い物でも買うか?」
「プリンあったか?」
「あったと思うで。」
「じゃあ、見てくる。お前は先に精算しとけや。何買ったか見たないから。」
そう言って歩いていく。
何やかんやゆうても期待してるみたいやし、‥
‥可愛いとこあんのに、意地っ張りやからな‥。
最初のコメントを投稿しよう!