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「まるで小さなお前と一緒に居る様で‥‥ 嬉しくて‥楽しいねん。‥‥ そんでなその後のお前も、‥凄くやわらかい雰囲気で、素直で、可愛くなんねん。‥ 笑顔がな、‥‥眩しいねん。 ‥‥やから、つい‥‥」 たかちゃんと過ごしてた事を謝ると、‥なんや、そうやったンやと小さく呟き、俺を見詰める。 そして何もかも理解した様に、フッと笑い 「全く、いつからショタコンになったねん。」と、意地悪く訊いてくる。 その瞳にいつもと同じで変わらない。 ‥そうたかちゃんが、悪戯をする時の様に。 「お前は、何か感じへんのか?‥その子の存在。」 「ン? 多分、‥違和感を感じてた時に子供の頃の夢みたいなもんを見てたような‥‥ まぁ、それでわかったわ。 たかちゃんて呼ばへん理由が‥‥その子が出て来るんや。」 察しのええアイツは大体の話がみえたようだ。 「ぅん、‥ごめんな。黙ってて。‥ その子な、なんかお前の中のふわふわしたとこに居るンやって。‥」 俺の言葉に考えこむアイツ。‥ 「多分その場所‥‥俺も知ってる。‥ 違和感があってもイヤな感じのせん穏やかな場所や。 そっかそっか、‥‥ うん、せやな。その子と話してみたいな。‥ もう一人の俺と‥‥」 「えっ、‥したいン?」 変に達観したようなアイツの言葉に驚く。 「あァ、もう一人の俺も、‥‥お前に愛されてンやろ? 多分、苺もそいつの為なンやろ?」 何もかも見透かされた様に図星をさされる。 「ちょ、‥まぁ、そうやけどな。‥ けど、話するとしたら‥ン、ビデオに撮る位しかでけへんし‥‥ 」 その言葉に眉間に縦皺がよる。 胡散臭げに俺をみて、「変な事すんやろ。‥」と、疑う。 「せっ、せぇへんよ!」 「嘘やな。‥前に俺裸になってた事あるし‥‥」 そう言って、ジィーっと俺を見る。 「やから、アレは、着替えさせてたンやって‥」 「‥‥まぁええわ。‥確かにビデオってええ考えかもな。」 「やろ。‥そうやろ。」 考え込んでいたアイツが、 「ん、明日の朝、‥‥いや、その子が寝たら俺に戻して起こしてくれるか?」 「えっ、‥ぅん、わかった。‥けどその‥‥先に風呂かシャワー浴びてくれるか?‥ 言い難いンやけどな、‥その‥‥毎回一緒に入ってンねん。‥」 呆れた様に俺を見る。 「‥やっぱりかぁ。‥でもな、その子が一緒に入りたいンやったら、俺が先に風呂入ってもおんなじやろ。」 「‥そっかぁ‥‥」
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