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笑顔の戻ったたかちゃんが「かじゅくんだいしゅき!」と抱き付く。 ‥なんや、いつもより引っ付いてくんな。‥そんなけ、心配やったって事やろな。 「クスッ、‥ホンマたかちゃん可愛いいなぁ。‥せやった、たかちゃんな、いのも‥‥」 名前を呼びかけて口を噤む。 ‥ああ、もうややこしな。‥ 「たかちゃん、もう一人の自分と話したい?‥」 「うん。」 「そっか、じゃぁビデオ録ってもええかな。」 「かっこよくとってな。」 「うん、格好良くやな。わかった。」 ‥クスッ、どんなたかちゃんも可愛いいのにな‥‥ 俺は携帯のムービーでたかちゃんを録り始めた。 すると、いきなりのたかちゃんの言葉に驚く。 「なぁ、かじゅくん。ぼくにもいのもとみたいにチュゥしてや。」 「はぁ?‥」 ‥いきなり何なんや。アカンって、ムービー録ってる‥って。 後で、アイツが見るのに‥‥ 「ビデオってどこにあるン?」 「この携帯やで。」 「フーン、‥うつてるの?」 「ほら、撮ってるやろ。」 そう言って携帯をたかちゃんに向ける。 「うん、かっこええ?」 「ムッチャ、格好良く撮ってるよ。」 「じゃぁ、チュゥしてや。」 ‥やから、何でやねん。 「チュゥしてるとこ、いのもとにみせるねん。」 「何でなん?」 「さっき かじゅくんにいのもとしてたやん。 いっつもしてるやん。ズルいやん。‥‥」 ‥もう一人の自分に妬きもち妬くやなんて、アイツと一緒やん。 クスッ、と笑うといきなり俺の頬にさっき、井本がしたようにキスをする。 「///‥えっ、‥」驚いていると 「かじゅくんまっかっかや。かじゅくんかわいいなぁ。いちごみたいや。」と、白い歯をみせて笑う。 ‥不意打ちに弱いンやって。‥照れてしまうやん。 しかし、‥後が怖いねんて‥‥ そんな俺の思いとは裏腹に、 「かじゅくん、イチゴは?‥たべれりゅ?」 「うん、食べれるよ。」 「やったァ、なぁ、つんできてもええ?ぼくが、いちばんやの。おみじゅもあげたもん。」 世話した感を訴える。 「クスッ、‥せやないっぱい世話したもんな。約束やし‥‥ たかちゃん一番に摘んで食べてええよ。」 「やったァ! 」 二人揃ってベランダに出る。
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