71人が本棚に入れています
本棚に追加
/384ページ
「あぁー!‥」いきなりカレンダーを指差し大きな声を出し俺の方を振り返る。
ビクッとなり、
「何なん?吃驚するやん。‥どうしたン?」
「あ、‥あんな、‥‥あしたはかじゅくんのたんじょうびやよな。‥‥
どうしょ、‥ぼくな、なんももってへ‥‥ん‥‥グスッ、かじゅくん、たんじょうびやのに‥‥ご‥ごめんね、‥‥」
俺の服を掴んで涙ぐむ。
「ええよ。‥かずくんはたかちゃんに逢えただけで最高のプレゼントやで。」そうゆうて抱き締めると、
「かじゅくん、めぇつぶってて。」
「ン?‥‥こうか?」
ゆうがままに眼を閉じると唇に柔らかい感触が‥‥‥
チュッ。
「ごめんね、プレジェントなくて‥‥でもな、かじゅくんだいしゅきやよ。
おたんじょうびおめでと。」
「///‥‥えっ?」
不意打ちの可愛いキスで真っ赤になった俺に追い討ちをかけるかのように、
「かじゅくんのくちびゆ、やわらかいねぇ。‥」
「たかちゃん、‥///‥アカンって‥」
「なんでなん?」
「‥アッ、いや、‥アカン事無いけど、‥‥そのな、‥かずくん恥ずかしいやん。‥」
真っ赤になったまま俯くと、たかちゃんが不意に、
「やってな、‥‥ぼくな、いのもとよりさきにチュウしたかったんやもん。
いっつも、いのもとがさきやんか。‥
かじゅくんをよろこばすのも、‥‥
かじゅくんにおめでとゆうのも‥‥」
そう言って口を尖らせ拗ねるたかちゃんを膝の上に乗せて。
「そうやったね。‥かずくん、たかちゃんの気持ちに気付かんとごめんな。‥‥
ありがと。‥最高のプレゼントや。
たかちゃん、‥大好きやよ。‥チュッ。‥」
頬っぺたにキスすると真っ赤になったたかちゃんが嬉しそに笑った。
そのあと、‥お団子を食べ、口の回りを餡こだらけにしたたかちゃんとお月さまを愛でて‥‥
遊び疲れて眠ってしまった。‥
「たかちゃん、ホンマにありがと。‥
こんなに俺の事、想っててくれて。
俺、幸せや。‥‥たかちゃんの事護るから‥‥
心配せんと、安心して居ったらええねんで。‥
‥‥‥おやすみ。‥」
安らかな寝顔を見て、笑みが溢れる。
‥さぁ、お月さまが隠れてしまわんうちに井本とのお月見の用意しよか。
最初のコメントを投稿しよう!