一人暮らし‥‥4

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「ン?もしかして、さっきの電話が気になってンか?」 図星をつかれてソッポを向く。 「‥ごめん、気にせんとって。ちょっとしたもめ事や。‥‥」 「‥‥」 俺の前に膝まつき唇をなぞる。 「咬んだらアカン‥‥って。」 そう言われてますます力が入り血が滲む。 「血ィ出てるやん。‥」 言いながら顔が近づく。俺は両手でアイツを遮り、‥ 「何すんねん。‥お、お前には彼女が居るンやろが。‥‥優しくすんなや!!‥‥かっ、勘違いして‥しまう、やん。‥」 やっぱり俯いてしまうが、それが貴史には小さな子供が拗ねているよう見え可愛く思えた。 「勘違い‥‥って。」 「‥‥」 「俺、‥彼女なんか居らへんで。」 その言葉に弾かれた様に、 「嘘つくな!‥‥今日かって、‥ 」 「‥?」 「おっ、‥‥俺見たねん。‥お前、一緒に暮らしてるンやろ‥‥。」 「?!‥。なっ、何!!居らへんって。」 「やって‥‥」 俺は夕方に見た事を話すると、アイツは笑って小さな声で‥‥「アホやな‥‥」と、呟いた。 そして、俺の頭を撫で愛おしそに微笑み、 「あのな、‥あの人は大家さんや。今、住んでるとこの更新ちかいねん。それで‥‥なぁ、‥俺、ここに‥‥いや、ええ。‥」 「ホンマに?‥その人とは何もないん?‥」 「あぁ、当たり前やん。ずっとゆうてるやん。俺、お前に一目惚れしたって‥‥。嘘とちゃうで。 なぁ、‥もしかして、‥ 妬きもち妬いてくれたン?‥」 「///‥ちゃうし。」 クスッと笑い、 「まぁええ。‥さっきの電話も大家さんやから心配せんでもええよ。」 膝に手を置き、 「なぁ、‥ここに転がりこんでもええかな。‥」 「?!‥」 「いや、‥その‥まだ、返事もろてないけど‥‥あのな、一緒にな‥暮らしたいねん。アカンか?」 「‥‥その‥返事ってゆうか、俺気ィ付いてン。 お前と離れたないって思てる理由が‥‥。 でもそれをゆうてしもたら、‥アカンねん。」 「何で?ゆうてや。訊きたい。」 「やってゆうてしもたら‥‥お前、傍に居ってくれへん様になるンやろ‥ 解るまで傍に居るってゆうてくれたから‥‥ やから、解ってしもたら‥‥お前は、‥お前は俺から離れてしまう。‥ やから、‥俺‥俺‥‥。」
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