花言葉

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‥まぁ、毎回こんなんやと可愛いンやけどな。 二人して湯槽に浸かると今日の嫌なモヤモヤも消えていく様に感じる。 「‥ええ気持ちやな。‥」 「‥ぅん、‥」 まだ少し鬱々としているアイツに 「なあ、‥ 何があったん?」と訊ねる。 「別に、‥‥知ってるか?カラーってゆう花。‥」 「ん?知らへんで。‥何で?」 「いや、別に、‥‥」 「気になるンやったら後で調べてみる?」 「‥ぅん、‥せやな。」 少し明るめの返事になり安心する。 湯槽の中で後ろから抱き締めてそのまんま膝の上に‥‥ いわゆる、お姫様抱っこ‥‥ 「たかちゃん、好っきやで。‥」と囁くとホンノリと紅くなったアイツが 「ウザい!‥‥それよりさっきから気になってンやけど、‥‥何か当たっとぅねんけど」 お尻をモジモジと動かす。 「ンっふ、‥アカンって、そんなんしたら俺のフランク君が暴走しよんで。」 「アハハ、何やねんそのフランク君って、‥」 「俺のフランクフルトやんか。」 「アホか、お前のなんかせいぜいシャォエッセンってゆうとったやろが。」 「せやねんなぁ。肉汁溢れて困るねん。」 「ハハハ、お前ホンマに下ネタ好きやなぁ。」 「ちゃんやんか。何べんもゆうてるけど好きなんは、お前だけやで。」 「知ってるし‥‥‥」 紅い顔のまんまで「先に出る。」とゆうと、さっさと出ていった。 腰にバスタオルだけを巻き二人してビールで乾杯。 今日は謀らずも俺の誕生日‥‥でもアイツは知らん顔。 ‥まっ、昼間拗ねてたしね。一緒に過ごせるだけで、嬉しいから‥‥えぇねん。 「せやっ、‥」 アイツは机の引き出しから小さな封筒を持ってきて、 「‥ほいっ、‥」 素っ気なく俺に差し出す。 「ンっ?何なん?」 「プレゼントや‥‥わかってる癖に。///‥」 照れてそっぽをむいたまんまビールをあおる。 「えぇー!マジかよ。‥今年はなんも無いって思てたから‥‥ウッワァー!マジ嬉しい!」 「ええから‥‥」 「開けんで。」 「あぁ、‥」 中身はエステ券‥‥ 「‥???何で?」 「‥先月、‥フットサルなんかで日にあたったやろ。‥‥赤ぁなってたやんか‥‥やから、‥‥せめて、‥‥その、‥楽になるかな、って思て、‥」 たどたどしく話するアイツが可愛くて、可笑しくて俺は抱き締めてしまう。 「ありがと。‥俺、ムッチャムッチャ、嬉しいから‥」 おでこにキスを落とすと俺の肩に頬を置き安堵した様に笑う。
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