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‥かわゆいッス、‥
俺も思わず頬が緩む。
「この券つこて、男に磨きかけてくんな。‥‥」
「クスッ、‥オカマに磨きかけてくんとちゃうんか?」
と、笑われるがめげずに、
「そんな俺も好っきな癖に。」
「ほっとけや、‥しゃぁないやんか‥」
「おやっ、えらい素直やんか。」
「まっ、今日ぐらいは‥‥なっ。」
アイツは俺から離れソファーにどっかりと座ると俺は傍により先程のカラーを検索し始める。
それを見たアイツは急に不機嫌になり、
「俺と二人の時は携帯いじんなや。」
「ちゃうんかさっきの花やんか。」
携帯に現れた画像をアイツに見せる。
スラッとした一輪の花。
「これやて。」
「‥ふーん、‥‥なるほどな。」
「どないしたん?何でいきなり花なんか‥‥」
いいかけて気付いた。
‥今朝の楽屋や‥
「わかってンねんで、‥アイツ等のゆいたい事は‥‥‥せやけどな、‥それって、勝手なイメージやんかぁ。アイツ等が持ってる、‥‥でも、‥でもな‥‥」
言いかけて止める。
「変な奴っちゃな。‥ほなら、お前の持ってるイメージってのは何やねんな‥それも勝手なイメージとちゃうか?」
「ちゃうわ!!俺はお前の素の姿知ってるし、俺が一番お前の事‥‥‥やから‥‥‥勝手なイメージとちゃうもん‥‥」
最後は消え入りそに小さな声になりうつ向く。
「せやな。そうやな、俺の事お前が一番よぉわかっててくれてるもんな。‥‥じやぁな、お前のイメージは?」
そうゆうとアイツは自分の携帯で検索し始める。
そして、黙って俺の前に差し出す。
──桔梗──
画像が薄紫に染まる。
まるで星のような花。
「これや、‥」
「アハハハ、俺こんなに繊細や無いで。」
「さよか。‥でもな、俺と二人きりの時はこんな感じやで、‥‥なんてゆうんやろか。‥
そっ、ほろ酔い加減で‥‥月を見ながらフワフワと風に吹かれてや‥少し笑ろてて‥‥」
言いながらも照れ臭く鼻の頭を掻く。
「そっかぁ、‥中々ええイメージやなぁ。‥‥ンっ?花言葉ってもんがあんで。‥〈変わらぬ愛、誠実、従順〉‥なんや照れ臭いな。」
そう言ってビールをあおる。
「なぁ、俺は?」
「せやな、‥素直な時なんかはタンポポみたいやけど、‥‥やっぱ、ハイビスカスかな。」
そう言って次は俺が検索する。
「やっぱ、お前は赤色やな。太陽の光りの中で輝いてるからな。」
目の隅に白いハイビスカスが映る。‥
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