元カノからの手紙

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「なぁ‥どういうコトなん!お前の元カノか ら手紙がきたんよ‥」 「ンッ?‥はぁ~?ワケわからんけど?」 「‥俺もわっけ解らんわ!」 ドンッと、手紙をテーブルに叩きつけ ビールをあおる。 「よぉー見てみぃーーー!!」 恐る恐る開けてみる。 中身は1枚だけで真ん中に大きな字で     可愛いがったってな‥ 「はにゃ?‥何‥コレって名前が書いとらン  よ‥やのに何で俺の元カノなん??」 会社への手紙に混じってたらしく‥ 几帳面な井本は機会が有れば全てに目を通す。 俺は怖くてあんまり‥‥ だってねぇー落ち込む事が多いですやン 立ち直られへんって‥ 「‥!‥解らんかぁー!何ッでやねん!」 「大きい声だすなや!俺知らんし、誰の事  か解らんわ!」 「こんなん送り付けるのアイツしか居らンやろ  !!」 「大きい声だすなや!‥(怖いやン‥)」 ホンマにもぅ‥怖すぎて思い出すモンも思い出されへんって! 心当たりナンかあらへんわ‥? ‥‥うん?‥もしかして‥ 「アイツが‥か?」 黙ったまま頷く。 「よぉーわかったな‥‥こんなんで‥」 「わかるわぁー!!アノ女!何考えてンねん!  いっつもや‥  いっつもこんなんばっーーかや!」 ビールをあおりながら俺を睨み付ける。 お前のとこには、けぇへんかったか? 声が遠くに聞こえて 「ワカラヘン‥」と首をよこに振る。 知らず知らずの内にアイツとの事を思い出していた。 別れてから初めての事だ。 黙り込んだ俺を無視するかの様にTVのスイッチを入れた。
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