瓶ラムネー③

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「手‥ケガしてへんか?」 いつの間にか戻ってきた藤原が立っている。逆光なのに、輝くように白い。 ケガをしてないのを確認すると 「あーもう割れた瓶は893さんには凶器  やでぇ」 冗談混じりに砕けた欠片をひらい始める。 「アハハハ‥ナンやそれ」 笑いながら井本もしゃがんで、ひらい始める。 (案外、ご機嫌さんやね‥) 片手に大事そにビー玉を持ったままの井本の姿を盗み見る。 ‥ンウフフ‥堪えてた笑みがこぼれる。 眉間に皺を寄せて 「キッショイ!!‥何っやねん!」 「いやなぁ~すっげぇー欲しかったンや  なぁ~って思て‥」 「…」 先ほどの想いが見透かされた気がした。 恥ずかしいような‥罪悪感‥ 気付いている訳でもないのに (俺‥変な事ゆうた?何で黙り込むねん?) テーブルを見ると1本のラムネ 「なぁ、そんなに欲しかったンか?    俺‥あげンで?」
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