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ばっこーンっ!!
「何っ寝てンねん!」
「‥ぁっ‥ごめん‥この枕ええなぁ」
「ほいっ‥コーラ」
「ありがと‥夢みてた」
ほわぁ~とした顔でまだ夢見心地でホヨホヨとしてる。
「描けたんか?」
「ばっちしー!って俺ファンタってゆうた
やン。コーラは全部よう飲まへん‥」
「売り切れやったねん。」
「そっか~‥なぁ‥
俺なぁ嬉しかったねんな‥」
ホヨホヨとしたままで、訳のわからん事を言い出す。
「井本と居って楽しいねんな‥また明日
って言葉がはじめて好きになってン」
はぁー!コイツは一体何が言いたいンや?
「俺、井本が好ッきゃねん‥!」
飲んでいたコーラがキレイに霧になる。
ブホォッ‥いきなりナンやねん
「‥何っ‥寝ぼけてんねん!!!」
「アハハハ~寝ぼけてないよ。」
笑いながらも真剣な眼で、よく見るとコーラを持った手が震えている。
ソレを見て俺の手も震える。
本音を晒さない藤原が自分から壁を壊して気持ちを語っている。
「枕がなぁ、お前の匂いすんねんな‥そん
でなぁ、息を思いっきり吸い込んだら痛
いくらい胸が‥‥切なぁなるねん。」
小さく‥キショイな、ごめん‥
枕を抱き締めてうつ向く。
「‥さっきお前が手を握ってくれててな‥
俺、勘違いしそうになったわ‥ごめん!
忘れて‥そやっ、先生に絵提出してくる
わ!」
逃げるように立ち上がり走り出す。
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