美術の時間

8/8
前へ
/384ページ
次へ
「え‥嘘っ‥なっ何‥ホンマに!いやっ!‥  ちゃうわ‥えっごめん‥」 パニクって何を言ってるのか解らない。 顔だけは真っ赤になって、心臓はバクバクして‥ ‥今、井本が俺にキス!?? いやっマジで? まん丸の瞳がゆっくり揺れ動き、やっと焦点があう。上体を起こして、抱き締めるカタチになり 「井本ー!好きやー」 クスッと笑いながら 「そやね~けど俺はゆわんからな!」 そういうと、俺を抱き締めながら 「ごめん!ごめんって!忘れてなんてもう  ゆわへんから~~」 「知らんよ~」 「なぁ~1回だけでもええから~」 「ゆわん!絶対にゆわん!!」 授業の終りのチャイムが鳴るまで俺は藤原に抱き締められながら 「ゆわへんから‥」って耳元で囁いた。 終り
/384ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加