美術の時間‥②

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放課後までに提出を済まし、授業も終り部室で着替えていると‥ ピンポンパンポーン~ 「2年*組、井本君、藤原君、至急美術準  備室まで。」 呼び出しが鳴り響いた。 慌てて美術準備室まで向かうと、前を井本が急きも慌てもせず歩いていた。 「おぉ~余裕ですやン。流石に呼び出し慣  れてんな」 肩を並べて歩く。 「嫌味か!」 器用に歩きながらケリを入れる。 何故かそれが嬉しくてにやけてしまう。 「キッショ~!」 ‥ヤッパ口悪い~さっきまでこの腕の中に居  ったのに‥  アレは俺の妄想なン? シュンとなって遅れて歩く俺を振り返って 「早よ~いくでぇ。」 人差し指を立て唇をなぞって、チュッと音をたてる。 ‥エロいですやン‥ 顔が真っ赤になって、思わず (好ッきやー!)叫びそになるのをグッと堪えて、小走りで近づく。 眉間に皺を寄せて、 「オカマかぁー!」って笑われた。 ‥ひどっ、人の気持ち持て遊びヤガって 黙っていると、 「空手着やと、前がはだけてエロ~」 「‥エッ‥嘘やン」 慌てて前を直す。 トイレの前を通り掛かって、不意に腕を掴まれ中に押しやられる。 「えっ? な‥何 どうしたん?」 「なぁ‥いっつもそんなに前を開けてンの?  ‥ソレとも誘ってんのか?」 少し怒ったように壁際に押しやられる。 「ンッ? な‥何で? 動いたらなるねん」 耳からうなじ、鎖骨へとゆっくりとなぞられる。 こそばいような、ジッと出来ない変な感覚が背中を走る。 「‥ヤッパ、天然かい‥」 そう言って、廊下に出ていかれそうになったので、 「ちょ‥待ってや!どういう意味なん?  俺、ナンかした?」 「いや‥ナンもしてへん、けどな!‥‥  いやナンもない。かまへんわ。‥行くで」
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