71人が本棚に入れています
本棚に追加
再提出を余儀なくされ準備室を後にし、トボトボと部活に戻る。
「面倒くさ!ナンやねん!ちゃんと描いたぁ
るやん!」
悪態をつきながら俺を見る。
「どうする? 俺、土日部活やでぇ」
「‥参ったな。今からじゃ無理やし」
「‥日曜部活昼までやけど、お前は?」
「俺休みや‥」はだけた前を直しながら答える。
ソレを見て、クスッと井本が笑いながら
「ナンやねん。ホンマにお前エロ過ぎやわ‥
ゴソゴソしとったら視線がそっちにいくや
ん。普段いかつい癖に‥妙なトコで色気だ
すなや」
「‥エッ/// ちゃ‥ちゃうしソンなんやないか
ら‥さっき怒らせたから、気ィ付けよっ
て思て‥嫌われたないから‥」
恥ずかしくて下を向いた。
「アハハハ〓ホンマにお前おもろいわ。」
「笑わんとって‥俺真剣なんやで。」
「そやっ‥日曜昼から描こか?」
‥人の話聞いてへんし
「ほなっそういう事で‥じゃ!」
ゆうだけゆうと、とっととグランドに戻って行った。後ろ姿をずっと見つめて‥
‥なぁ、ホンマにお前は俺の事好きなんか?
俺、お前の前やと自分やなくなんねん。
好きやなくてもええから‥
嫌わンとって‥
祈るように、見送った。
終り。
最初のコメントを投稿しよう!