拝啓 天国の舞姫へ

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もう息吹き掛けたりしないから。 寝てるときに起こさないから。 好きなエサあげるから。 いいお婿さんもらってあげるから。 …起きてまた遊ぼうよ。 声、聞こえてるでしょう? 私の手の温もりわかるでしょう? まだ舞姫のゲージ洗えてないよ。 ずっとそのまま置いてあるんだよ。 だって死んだなんて信じられないもん。 あんなに元気だったじゃん…。 もう少ししたらクリスマスだった。 「舞姫と同じ色の雪、見れるよ」 そう言って撫でてあげたじゃん。 勝手な約束だったけど、見ようねって言ったじゃん。 ごめんね。 ごめんね、舞姫。 エサいっぱいあげれば良かったね。 暖房器具早く買えば良かった。 今度はきちんと暖かくするから。 もう一度一緒に遊ぼうよ。
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