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「ふふ、楽しかったよ。今日はここまでにしよう」
「うん…!私も…!」
「じゃあお休み」
「お休みなさい」
「「…」」
沈黙が歯痒くて切なかった
『待ってもう少しだけ』
まだ貴方の声を聞いていたい。
忘れっぽい私の頭に何だか貴方の声はふわふわと何処かに逃げていきそうだから
「中々切れないね」
「…うん」
「大丈夫また今度。じゃ俺が切っちゃうよ?」
私の心を見透かしたかのような言葉に胸へ勢いよく甘い感情が溢れ出した
「うん、お願いします」
見えていないと分かりながらも、私は深々と頭を下げる
長い夜はプツリと簡単に途切れ
隣に映る景色は朝の訪れを知らせていた
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