龍と虎一

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放課後…… 俺は虎一の家にやってきた。 「まぁ上がれよ」 虎一は玄関を開け、俺の顔を見る。 言われなくても上がる気まんまんだけどね。 家の中はシーンと静まりかえっており、どうやら誰もいないみたいだ。 俺は虎一の部屋に向かう。 部屋の中は、壁にプロ野球選手のポスターなどが貼っており、いかにも野球少年の部屋といった感じだ。 他には机やベッドなどがあり、どこにでもある普通の部屋なのだが、1つだけ高校生の部屋に似つかわしい物が置かれている。 それは32型の液晶テレビだ。 虎一は大画面でゲームがしたかったらしく、お年玉やおこずかいを貯めて自分で買ったらしい。 いいなぁ……俺の部屋なんて14型だぞ(泣) 「ところで見せたい物って何だよ?」 俺は遠慮せずにベッドの上に座りこんだ。
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