龍と虎一

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ガラッ!! 俺は勢いよく教室のドアを開けた。 勢いがよすぎたせいか、ドアを開く音が教室内に鳴り響き、クラスメイトが一斉にこちらを見る。 「歓迎ご苦労!みんなのアイドル龍様が来ましたよ!」 俺は右手を上げ、クラスメイト達に笑顔を振り撒くが、みんなは俺のキャラを知っているので、また柏木の奴か……と目をそらした。 俺はその光景を気にせず、窓際の後ろから2番目の席に座った。 何も考え無しで座った訳ではない。 ここが俺の席なのだ。 勉強が苦手な俺は、授業中ぼぉーと窓から空を眺めてる事が多い。 その為、先生に怒られる事が多いが、俺はここから見る空が好きだ。 もちろん女の子はもっと好きな訳だが(笑) 「おはよ!遅刻せずギリギリ間に合ったな」 俺は後ろの席から声をかけられた。
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