一年

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今日もかっこいいな、なんて思いながら笹木を眺める。 話してみたいけど、出来ない。 だって、何話せば良いか分からないし、笹木を前にして赤面しないでいられる自信がない。 笹木と友達になれたら、どれだけ嬉しいだろう。 そんな事を考えてると、あっという間に休み時間が終わってしまう。 笹木がチャイムの音に、ダルそうに教科書を机に出すのを見てから前を向いた。 はあ、せめて笹木の斜め前じゃなくて、斜め後ろだったらなあ。 .
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