105人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
昔、かの高名な文豪は『I LOVE YOU』を訳してこう言った。
――死んでもいい。
近代文学好きな部活の顧問にこの言葉を聞いたときには愛と死の関係性がまるで理解出来なかったが、今の私には、その心が少し分かるような気がする。
『命よりも大切なもの』というと語弊があるかもしれないけれど。
でも、もし。
誰かが彼女に銃を向けたなら。
私は身を呈して彼女を守りたい。
それで彼女が手に入るなら、私は死んでも構わない。
私がその感情を知ったのは、つい最近のことだ。
最初のコメントを投稿しよう!