後ろ姿

2/4
前へ
/18ページ
次へ
月曜日、一時間目、英語……週の初めの最初の授業が英語……イヤになる。頭がまだ寝ているのに外国語の授業なんて拷問に近いよ!先生が来る。学級委員が号令をかける。 「スタンダーップ。」 相変わらず声が気だるいなあ。 「ハァーィ!グッドモーニン、クラァース!」 なんで先生はこうもテンションが高いのか? 「グッドモーニン、ティーチャー!」 この後のハウアーユーの受け答えを含めて私は強く思う!このやり取りは絶対意味がないと! 「えーっと……今日は五月二五日だから……二五ひく五で二十番!石内~。石内佳奈美!スタンダーップ!」 え!私かよ!いつものやり方なら五番か二五番だろ!なにやり方をかえてるのさ!あ~、めんどい! 「はい、そうですねぇ!グッジョブ、ミス石内~!」 「テンキュー。」 申し遅れました。私は石内佳奈美。十四歳。どこにでもいる中学生です。本当に平均的な女の子です。勉強が嫌いで友達と騒ぐのが好きで、好きな人がいて……。そう、本当に理想的な人を好きになったの。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加