プロローグ

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僕は友達が居ない・・・ 誰も僕に喋り掛けてくれない・・・ 僕が喋り掛けても皆無視する・・・ 最近ではイジメられている・・・ こんな目に合うようになったのは、今から数週間ほど前に、気の弱い子を10人くらいで囲んで殴っていたのを助けたのが原因だ・・・ イジメを助けたくらいでは、ここまで酷くはならない・・・ 問題は助け方にあった・・・ 僕は・・・ イジメをしていた子達を全員ボコボコにしたからだ・・・ ボコボコといっても、皆が思ってる様なボコボコではない・・・ 腕を折ったり、足を折ったり、目を潰したりした・・・ 低学年の僕が高学年の子達を死ぬ寸前まで、痛めつけるなんて、現実ではありえない状況・・・初めは先生達もまだ、僕の事を味方してくれたが・・・ 一人の先生が僕がボコボコにしている所を録画していて、 先生達に見せびらかした。 その時から僕に喋り掛ける人は居なかった・・・ あの子に会うまでは・・・ 出会いとは突然に起こる。 ある日向かいにお金持ちの家族が引っ越してきた。 家はまるでお城みないな家で いつか僕もあんな家に住みたいと思った。 ある日僕は一人で遊んでいると、いきなり後ろから話し掛けられた。 「君・・・何で一人で遊んでいるの?」 「・・・」 僕は久しぶりに話し掛けられ、喋り掛けてきた人に応えられなかった。 「私も一人何だけど・・・良かったら、一緒に遊ばない?」 「!?」 きっと罠だ・・・反応しちゃダメだ。 「ねぇ・・・無視しないでよ・・・」 「・・・」 僕はマネキンだ。 感情を持たない・・・ マネキン。 「ぐすっ・・・うえぇぇん」 泣きマネなんてしたって、僕は・・・ 「って、のおおおおお!?」 ホントに泣いてる!? ど、どうしよう!? 「ご、ごめん!!無視してごめん!!」 とにかく、頭を何度も下げ、必死に謝る。 「ぐすっ・・・もう無視しない?」 「お腹すいたなぁ・・・」 「・・・」 「僕が悪かったから、その握り絞めた手を下してください」 「約束して・・・」 「約束・・・?」 「そう、約束。ずっと私を無視しないって言う約束」 「わかった!約束する!!」 この時に僕達に確かな絆が出来た・・・ 様な気がする。
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