4742人が本棚に入れています
本棚に追加
疲れてるだろうから、夕食までゆっくりして欲しくて一度部屋を出るつもりでいた。
それを引き留めたのは日和で……。
「でも、水入らずっていうから……」
「お前らしくないな」
「そおだよ、ラン」
邪魔じゃないのだろうか。仮にも結ばれたばかりのカップルなんだから。
普通なら、部外者はそんなカップルの空気の中には居辛くなるもの。
……そうなんだけど、よく考えたらそうなる前から2人は甘々だったわけで。
その甘々具合が度を増しただけで、この2人はオレの居場所をちゃんと残してくれたのだ。
「もぉ、2人とも大好きだ!」
「ふふっ……いつものランに戻った」
「あぁ、その方がお前らしい」
強ばっていた顔の筋肉が解れて、自然な笑みが零れる。
.
最初のコメントを投稿しよう!