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大切なもの
もし、あなたの好きな人があなたの前から居なくなってしまったらどうしますか?
『太一郎何処に行くの?』太一郎は黙って咲を抱く
咲『・・・・・』
太一郎『・・・』
咲『待って行かないで太一郎』
太一郎『大丈夫』
咲『何が大丈夫なのよ』
太一郎『咲』
咲『行かないでよ。私も連れて行ってよ』
太一郎『・・・』
咲『私を奪い去ってよ』
太一郎『出来る訳ないだろ』
咲『何でよ。』
太一郎『お前にはもっと大事な事がある。俺よりもな』
咲『何言ってるのよ。貴方より大事な物なんてない』
太一郎『お前は気付いているはずだ。俺よりも大切な事をな』
咲は気付いていた。その大事な事に…
咲『・・・(私の心を見抜いているんだ)』
太一郎『・・・・・』
咲『ねぇ、答えてよ太一郎』
太一郎は何も答えてはくれなかった
太一郎『・・・』
咲『私は、貴方が居ないと嫌なの』
太一郎は重い口を開いた
太一郎『お前には忘れられない奴が居るじゃないか』
咲『そんな人居ないわよ』
太一郎『何で、そう言い切れるんだ』
咲は太一郎の顔を一心に見つめて言った
咲『貴方が好きだからよ。貴方が好きじゃなきゃ言えないよ』
太一郎『咲…』
咲『何処にも行かないでよ太一郎。私の側に居て』
太一郎『居るよ』
咲は太一郎に抱きついた
咲『…太一郎…』
太一郎『咲…』
咲『今日泊まっても良い?』
太一郎『今日はおとなしく帰れよ』
咲は仕方なく帰る事にした咲『分かった』
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