分岐点

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いつも無い所に物があると気になってしまうのが俺であって、その手紙とケータイを手に取ったのはいいが遅刻しそうになっていたのを思い出し、それらを乱暴にカバンに入れ学校へと走りだした。 これが俺の運命を変えるとも知らずに――――― そして俺は、頑張って走ったおかげで何とか始業式から遅刻と言う公開処刑を受けずに済んだ。 「遅かったわね、力也。」 そう言って話しかけて来たのは俺の幼なじみの時田加奈だ。 顔は可愛い系で勉強と運動は普通、料理が出来るという感じの奴なんだが、ツンデレと言うなんともめんどくさい性格をしている。 ちなみに家は隣だ。 「あぁ、今日は誰かさんが起こしてくれなかったみたいだしな。」 そう少しだけ文句を言っておく。 「知らないわよ!何で毎日毎日あんたの面倒なんて見なくちゃなんないのよ!」 「ヘイヘイ、そうですねぇ~。」 またもや文句を言っておく。 確かに起こしてもらっている身だが普段の休日なんかは無理やりでも起こしてくるくせになんでこういう日は起こさねぇんだ!っつう事だよ。
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