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「すごい煙だな.....」
坪井が呟く。
「火事ですかね?」
と黒川が尋ねる。
「わからん、だがこれだけ大きな火事もないだろ?確か先の村は30戸位のはずだ・・・」
答えたのは佐藤だ。
『こちら古井、応答願います』
偵察にでた古井から連絡が入った。
『こちら坪井、様子は?』
『どうやら盗賊の様です』
「「「盗賊!!!」」」
『詳しい報告を』
『はい、20名程の盗賊が村人を襲い、家に火をつけている様です。』
『了解した。至急戻って来てくれ』
『了解』
「隊長!どうするんです?」
黒川が尋ねる。
「どうすると言われてもな・・・」
そう言って頭をポリポリと掻き腕を組む。
「どちらにせよこのまま進めばぶつかりますよ?」
「わかっている。しかし....」
「盗賊に見つかれば攻撃を受ける可能性が高いです!」
「・・・・」
「わかった。」
「隊員に危険があるなら介入しても問題は無いだろう。」
「それに村人を見殺しにはできん」
そう判断した坪井は指示を飛ばし始めた。
「方法だが、遠距離から狙撃で盗賊の頭を倒し、続けて射撃で1人ずつ倒すぞ。この際、絶対にこちらの姿を見られるな」
「なお、使用弾種だが麻酔弾を使用する。」
「また、誤射と伏兵には注意せよ!」
「了解!!!!」
「散開!」
坪井の号令により二手に別れ盗賊を十字に射撃できる位置まで移動を始めたのだった。
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