2人が本棚に入れています
本棚に追加
とうとう、僕のクラスの番がやってきた。深呼吸して呼吸を整える。
よし、と一歩踏み出すとそこには、手をぶんぶん振ってくる馬鹿兄貴がいて、よろりと倒れそうになった。今すぐ逃げ出したい。もしくはあいつの首を絞めたい。
周りにいた兄の同級生も「どれ?どれが弟?」「あの子?」と兄を問いただし始めた。お願いですから僕に注目しないで下さい。
やばい。本格的に目眩がしてきた。
目の前の現実を直視したくない僕は、うつ向いて手で顔を覆った。嗚呼、何故僕がこんな目に。
「…大丈夫?」
横から声がして、僕はぱっと顔を上げた。そこには心配そうに僕を見つめる美少女がいた。
最初のコメントを投稿しよう!