2 Xmas

2/14
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
「大好きだよ」 冬の日比谷、イルミネーションが輝いている道で不意に俺は投げかけた。 いつもと変わらず心を込めずに。ただ発しただけ。 それでもすぐに隣にいる女の子は目を細めて嬉しそうにした。 「私も大好きっ」 そんなことを言われても何にも思わない。所詮言葉。心の中なんて分かりはしない。 それでも俺は微笑んでこちらに引き込む。周りには恋人同士に見えるように。 思えば俺はいつからこうなったのだろう。 信じることをしない人間に・・・
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!