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「ナツキ先輩…」
風のように俺の前に現れて風のように去って行ってしまったナツキ先輩
どこから現れたのか何て知らない
そんな事を聞いている時間さえも、ナツキ先輩と話している時の中では勿体無く感じた
「財前君のさ、好きな食べ物教えてくれる？」
「…そんなこと聞いてどうするんスか」
「何だっていいじゃない、それより早く！」
「…ナツキ先輩のそう言う所イヤっスわ」
「…嫌いになっちゃった？」
「…そう言う所はずるい」
えへへ、なんて声を出して笑うナツキ先輩につられて俺も笑う…、そんな日々が幸せだった二ヶ月前
気づくとナツキ先輩は俺の傍からいなくなっていた
何があったのか何て知らされていない
だから余計に心配した
もっとナツキ先輩の事知りたかった
もっとくだらない話もしたかった
それなのに、どこかに行ってしまったナツキ先輩
「やっぱ先輩、ずるいっスわ」
俺の気持ち、こんなんにしたままどこかに行ってしまう何て…
極悪人でも、そんな事しませんわ
やっぱ俺、先輩の事嫌いっスわ大嫌いっスわ
こんな事になるなら、会わなきゃ良かった何て考えてる自分も大ッ嫌いっスわ
end.
(ボロボロと零れ出る、愛)
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