第十三章 天獄の管理者

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「おっと、これは失礼。お嬢さんには目に毒だったかな」   まるで玩具のように頭部を首に付け、これで大丈夫だろうと言わんばかりにこちらを見つめる。   「久しぶりの生きた生物でね。こちらも戸惑っている。しかも魔生物でもない」   声からすると男のようだ。魔生物にも性別はあるらしい。多分上級魔に限っての話だろうけど。   「魔生物か?」   「まさか。現世に生きる古代生物さ」   「古代生物!?」   闘刃君が何やら驚いている。どうしたんだろうか?   「闘刃君、奴は何者?」   「古代生物……らしい」   古代生物ってかなり昔に死滅したはずじゃあ……。少なくとも私は生きている古代生物を見たことはない。   オウルイーターがその唯一の存在だと思っていた。   「不老不死って言葉を知ってるかい?このオウルイーターの内部はそれに近い状態として居ることができる」   「時間軸の変換……」   闘刃君がふと呟いた一言に相手は口笛を鳴らす。   「正解。オウルイーター内部は肉体的な時間の進行を数百倍遅らせる事ができる」   「不老はわかるが不死とは……」   「あぁ~、間違いだ。すまない。厳密には不死は俺だけだ。再生能力が狂っていてな、ナノレベルまで分解しないと死という概念が起こらないらしい」   「ナノレベル。若菜、コイツはその段階までなら再生できると言っている」   ナノ……10のマイナス九乗の細かさ。生物としては明らかにおかしい。けど、古代生物は私達とは別物と考えるべきだ。   だってコイツはもう何千年も生きている。肉体の構造が私達と違う。
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