第十四章 古代生物の謎

6/8
前へ
/457ページ
次へ
「あんた、『ルナ』は知っているか?」   未だしかめっ面のオウルイーターは俺の言葉にさらに顔を歪める。   やっぱり。天獄の境界でオウルイーターの活動を唯一止められる方法……ルナ姉さんの剣が無関係なわけがない。   「そういや以前そんな奴がいたな。しけた武器を一つ造ってやったぜ」   最後に鼻を鳴らして嘲笑する。この古代生物がルナブレードを……。   「鍛治師か?」   「アルケミストだ。そんなクソみたいな名で呼ぶんじゃねぇよ」   「イーターはヴァンサーの錬成者だ。昔はそれなりに色々造っていたんだが、ちょっとした事情で今は止めている」   ヴァンサーをこの古代生物が?色々と聞きたい事がありすぎて頭の中で整理しきれていない。   とりあえず一番聞いておきたいことを話してみた。   「オウルイーター、ルナ姉さんは十年程前に死んでいる。俺は彼女から隠力を受け継いだ。あんたはこの隠力について何か知っていることはあるか?」   「隠力?……通りで妙な感じがした。お前達は俺達の継承者だったのか」   眉間に皺が寄る。言っている意味がよくわからない。継承者?   「何だ?あのクソガキは言ってなかったのか?お前達は俺達の子孫なんだよ」   イーターは俺と若菜を指差し、そう言い放つ。   ……は?
/457ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加