第十四章 古代生物の謎

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何を馬鹿な事を。古代生物と俺達は明らかに生態が違う。大前提として俺達には先程聞いた『核』なんてものはない。   「俺達古代生物は精神と肉体が異なる。俺も肉体はこのでかい図体全てだが、精神自体はここにある。肉体はただの器に過ぎない」   「何が言いたい?」   「つまり俺達が持っている特殊な力……俺達の時代では司力と呼んでいたか。これは精神に宿る力」   頭の中で何かが繋がる。精神に宿る……それは隠力と同等の意味を成している。要するに。   「司力は精神を使う。抽象的な物言いだとは思うが、説明にはなったか?」   「確かに似ているのは認める。しかし証拠はない」   確証のない空想はあまり好きではない。でっちあげの可能性もある。   「はいはい。お話のところで悪いが俺は外の世界を早く見たいんだ。イーター、力ずくでやってもいいか?」   ルガードは大剣を握り、炎を宿す。管理をしていると言っていたが、どうやら仲は良くないらしい。   「ケッ、倒しても復活するてめぇとやってもつまらねぇよ。それより……」   イーターは俺でもルガードでもなく、その後ろで我関せずの顔をしていた若菜に視線を向けた。   「えっ!?、何?私?」   俺とルガードが同時に若菜を見て、ようやく自分が目にあてられていることに気付いた。
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