第十六章 彼との再会

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目についたのはベッドだった。真っ白のベッドには白い毛布がかけられており、その近くには見たこともない機械が並んでいる。   私と蓮花はそのベッドの傍まで近付き、全貌を目に映した。   「…………」   彼が、いる。口に特殊なマスクをつけ、腕には細い管が通されたまま静かに眠りについている。   私も彼女も口を開こうとしない。初めて彼の現状を見て、動揺してしまっている。   彼と同じ高さにしゃがみ、その腕を触ってみる。   生きているはずなのに、死んでいるかのように冷たい。   これが今の彼。   「……ハハッ、おかしいな。あの宗吉がこんな事……に……」   彼女の口が震えている。見たわけじゃない。喋り方でわかった。   私は……?   違う。悲しいのではない。これは純粋な怒りだ。自分に対する不甲斐なさに憤りを感じている。   私には闘刃のように癒す力は持っていない。私が彼のためにできる事は戦うことしかないのに。それすらも満足にできなかった事が悔しい。   「会えて満足したか?」   開いた扉に背を向けてザードが立っている。彼と最後に戦ったのはこの男だった。つまり。   「そう睨むな。宗吉はお前を逃がしてすぐに意識を失った。俺が手を下したわけじゃない」   「……どうしてまだ目覚めない?」   「闘刃によれば隠力の酷使もあるらしい。精神崩壊寸前で自動的に精神と肉体のリンクを切ったのだろうと。一度切るとそれを繋げるのに時間がかかる。よって肉体的には回復しても意識は戻らない」   そのリンクを再び繋げることはできないのか?そうしなければ彼はずっとこのままに。
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