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「ハァ……ハァ……」
お互いに少し傷を負ったが、俺の方がまだ有利だ。無空撃は破壊とは違う。存在の消滅なので結界の再構築には多大な時間を要するはず。
おそらくこの戦いの中で修復を終えるのは不可能だろう。
イケる。あと二箇所消滅できれば闘刃は守りきれない。確実に仕留められる。
「フフッ、ようやくあの頃の目になってきたか」
「あの頃?」
「戦争の時だ。お前は強い敵と戦うとき、必ず本当の目的を忘れる。ミヤコはもうここにはいない」
「何!?」
時間稼ぎだったのか!?クソッ、まんまと騙された!!
「吉宗。一発、でかいのを放つ」
闘刃が両手でエネルギーを集めている。やばいなんてもんじゃない。
「ここは一階で正門とは直線で繋がっている。早く伝えに行った方がいいんじゃないか?クロや蓮がいるかもしれないぞ?」
「蓮!?蓮がこの国に来ているのか!?」
何故蓮が?闘刃の嘘か?だとしてどうする?
「一分くらいは待ってやるか」
「クソッ!!」
直後に座標を指定し、研究所の噴水場まで空間移動する。
正門まで突破し、外の現状を目に映す。
大量の屍が地に伏し、その中で立っている四つの存在が見えた。
ガデス、蓮、クロ、それと全身鎧を着た謎の人物。
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