第十九章 昨日の仲間は今日の敵

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「お前達!!正門の軌道上から早く逃げろ!!」   「宗吉!?本当に甦っ……」   「蓮!!そういうのは後だ!!早く!!」   俺の怒号を聞いてクロは状況を理解してくれたようだ。蓮を無理矢理引っ張り、正門から逃げる。   「ガデスもあんたも……!?」   隠力の気配!?しまった!!もう来る!!   俺が気付いて真横へと走り出した時、正門を丸ごと消し去る大きさの閃光が真っ直ぐ飛び出し、そこにあった全てを破壊していった。   それは遥か遠くにある森にまで及び、この場所が収まった頃には軌道上の全てを破滅させていた。   「今のは……闘刃のあれか」   「あいつ、とんでもないモノをまたやらかしたな」   ガデスも鎧の奴も無事のようだ。別段助けなくてもよかったかもしれないが、俺にとってはデュラン以外は憎むべき敵ではない。   クロと蓮がこちらに来る。闘刃の言っていた事は真実だった。   「「宗吉!!」」   どちらからも名前で呼ばれ、少しびっくりする。同じ言葉を言ったクロと蓮も互いを見合わせ、すぐに相対する。   「宗吉。蓮は敵になった。今はデュラン側についている」   「……なんだそりゃ?おい蓮、どういう事なんだ?」   この国に蓮が来た理由もまさかそれなのか?   だが蓮は難しい顔をして唇を噛み締めている。  
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