第十九章 昨日の仲間は今日の敵

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「事実だ。だが私はデュランの味方をしているわけじゃない。ししょ……ガデスの味方についているだけだ」   ……あぁ、そうか。ガデスは元々源蔵の遺伝子から造られた魔生物だっけ。それで蓮は。   闘刃といい、なんだかややこしくなってきたな。   「クロ、敵はガデスと蓮か?あの鎧の奴は?」   「ルガード。古代生物。討伐協会側に味方してくれている」   周囲を眺めても俺達しかいない。鎧の奴はガデスと、クロは蓮と戦っていたのか。   「他の討伐協会の者はどうしたんだ?」   「わからない。正門では全滅していた」   全滅?ガデスが全部倒したくさいな。   「ほぅ、宗吉とやら。見事目覚めたか。好敵手として非常に有り難い事だ」   ガデスが巨体を揺らしながら蓮の近くに来る。どうする?今から戦うか?   三対ニなら……と思っていたが、正門に続々と奴らの仲間が集まってくる。   空からザード、シーザ。それに研究所からはヤマ、闘刃も。   一方こちらもメイデンが同じく上空から降り立ち、裏門からは流人が狼のような生物に乗ってやってきた。   どういう経緯かはわからないが、蓮以外の隠力者もこの国に来ているということか。   「やぁやぁ、皆さん勢揃いで」   その闘刃達のすぐ後ろから姿を現したのはデュランだった。   何だ?この状況は?
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