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ん?すると魔生物は既にいる地域に来た?
海にもいるのかはよくわからないけど……。
「怪訝な顔をしなくても大丈夫。嫌魔水を周囲に流しているから近づいて来ない」
「あ、泪」
ケンマスイ?よくわからないけど、魔生物除けみたいなものでいいのだろうか。
「嫌魔水は魔生物が嫌う匂いを発している。触れると魔機物に浸食してカラダに毒として残る。私達には無害だから心配しなくていい」
「へぇー。そういうのもあるんだ」
人間側も色々と対策を練っているのか。まぁそうじゃないと鎖国状態になってしまう。
「私は上陸までは行けないけど、魔生物は気をつけた方がいい」
「泪は戦ったことあるの?」
今日の彼女はパンツスーツながらも剣を腰に付けている。念には念を、かな?
「仕事の関係で何度か。上級魔には会ったことはない。下級、中級魔は野蛮な動物と見なすのがよい」
下級中級上級という位は知っている。基礎知識として泪から渡された本に書いてあった。
「強かった?」
「知能がある中級魔はそれなりに。でも倒せないことはない」
「そうなんだ」
一抹の不安はある。魔生物はこれまで戦ってきた者とは明らかに違う。人を喰らう別種族。
その分期待も大きい。力を試す絶好の機会だ。
身体が唸る。
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