第三章 いざ万国へ

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ん?すると魔生物は既にいる地域に来た?   海にもいるのかはよくわからないけど……。   「怪訝な顔をしなくても大丈夫。嫌魔水を周囲に流しているから近づいて来ない」   「あ、泪」   ケンマスイ?よくわからないけど、魔生物除けみたいなものでいいのだろうか。   「嫌魔水は魔生物が嫌う匂いを発している。触れると魔機物に浸食してカラダに毒として残る。私達には無害だから心配しなくていい」 「へぇー。そういうのもあるんだ」   人間側も色々と対策を練っているのか。まぁそうじゃないと鎖国状態になってしまう。   「私は上陸までは行けないけど、魔生物は気をつけた方がいい」   「泪は戦ったことあるの?」   今日の彼女はパンツスーツながらも剣を腰に付けている。念には念を、かな?   「仕事の関係で何度か。上級魔には会ったことはない。下級、中級魔は野蛮な動物と見なすのがよい」   下級中級上級という位は知っている。基礎知識として泪から渡された本に書いてあった。   「強かった?」   「知能がある中級魔はそれなりに。でも倒せないことはない」   「そうなんだ」   一抹の不安はある。魔生物はこれまで戦ってきた者とは明らかに違う。人を喰らう別種族。   その分期待も大きい。力を試す絶好の機会だ。   身体が唸る。
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