序章 非情な現実

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放課後、私は学園を早退して学園街のとある喫茶店に来ていた。こちらも久々に会うので少し緊張する。   「おいっ~す。若菜ちゃ~ん」   「少しうるさいよ、流人」   「流人君に京子さん。相変わらず元気そうで」   一年ぶりだろうか。どちらも仕事が忙しくて中々会えなかった。帝国軍服を着ているようなので合間なのかもしれない。   「あ、大丈夫大丈夫。見回りついでだから多忙じゃないよ」   武器を使わない流人君はともかく、京子さんはその見回りとあってあの危険そうな長剣を肩にぶら下げている。   周りの客の視線を集めているので少し恥ずかしい。   「ま、これがあるから威嚇代わりにもなる。すまないが私はそっちのソファー席でいいか?」   時間をとらせるのも悪い。手早く移動し、流人君の隣に座る。   どうでもいいかもしれないけど……んー、でかい。   「姉貴、勤務中は煙草禁止だかんね」   「わかってるよ。んで、話ってのはあれか。闘刃と宗吉のことか?」   「はい。それで、帝国側は何かするんでしょうか?」   甘い期待しない方がいい。願望程度で私は聞いている。しかし帝国には彼女達が所属する隠力執行部がある。主に隠力に関する事件、または隠力を使わないと解決できない事を担っている。それは羅国国内に限ってはいなく、森国にも派遣されている。  
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