第十章 姉妹の再会

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首都は人間が多くて息がつまる。用事を済ませたら早く鳥になって人気のない場所に行きたいところだ。   目覚めてから今日で三日目となるが、デュラン側からの接触は特にない。奴が諦めるということはないから、単にまだ時期尚早と考えているのか。   人ごみを抜けて大通りに行き、表に出ている食料品店へと行く。   健太に買い物を頼まれ、どうしてか私はそれを了承して今に至る。確かに居候しているが、私は基本的に鳥でいるので部屋にいる必要はない。さらには魔生人だから魔生物以外はほとんど食べないし、それで飢えたりもしない。   しかし私も特別することもないので時間潰しにやっている。   注文された品々を適当に買っていき、大方終わった頃に一つの宝石店に出くわした。   と言っても出店なので並んでいる品物も数は多くない。   「……」   様々な色を光らせた宝石が目立つ中、変な存在感を示す石がある。輝きがないので余計に。   「お目が高いね。それはクロノストーンだよ」   「クロノストーン?」   「ヴァンサー、ガーラン、サリウスをある比率で混ぜた時に生成される石さ。高いけどいるかい?」   値段を見ると五万と書いてある。彼と旅していた時はそのくらいはあったが今は自分の小銭すらない。   「安いですわね。それ、買いますわ」   えっ、この声って……
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