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「ラスター。あなたは魔生物を破壊エネルギーに変換できると聞いている。それを解放して」
「……なんで?あれすっごい精神使うからきついんだけど」
ということはできるのか。
「今戦っているタイラはそれ以外の攻撃が効かない。私が死ねばあなた達も消滅してしまう」
古代生物は私のカラダを借りてその力を出している。彼らは本来のカラダがなく、精神だけがある。当たり前だ。彼らの遺伝子を私に組み込んだのだから。
「ん~、私は理解できないね。オロチもコクリュウもだよ。なんでこんな小娘に力を貸すのかね」
「俺は未練があってあの時代で死んじまったからな。今の世界は中々面白くて好きだ。ケッケッケ」
「…………」
何だ?彼らにしか通じない事情でもあるのか?
それにしても今の言葉でも応じないのは意外だ。
「私は生かされているのが気にいらないね。元々は私達はあの時代で終わった生物。馬鹿な事をヒトはするもんだね」
「だからって引きこもりになんのか?腹が減った時だけ動くのは都合良すぎねぇか?」
「…………」
そうか。ラスターは無理に生き返らされたのをよく思っていないと。
だがそれは私の知ったことではない。
「コクリュウも無口なのはいいけど、あんたは甦りに納得してる?」
コクリュウは首を動かし、私を見てから今度はラスターへと向け、小さく頷く。
コクリュウが意思表示したのを初めて見た。
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