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何も見えない。
私は生きている?まさか死後の世界にいるなんて夢物語はないと思いたい。
でも本当にここはどこなんだろうか。天獄の境界で落ちてしまったところまでは覚えている。確か、揺れが起きて足場を失ってから……。
地面を触ってみる。ざらざらしていて砂のような感触だ。
現状がどうなっているのか知りたい。明かりは隠力で作れないこともないけど、火花が耳に障る。
「あ、どーも」
光が発生し、周囲が少しだけ見えるようになる。
……ん?
「隠力の気配がしたから近くにいると思っていたが」
「と、と、と……」
間近に闘刃君の顔がある。それだけで私は跳ね上がり、つい槍を構える。
「何だ?再戦か?」
「あ、いや、そういうわけではなくて」
仰天したのもつかの間、闘刃君が私の頭に手を近づけてくる。
触れるのかと思ったらそうではなかった。
「怪我は……ないか」
「な、ないですよ」
あの時は首とこめかみを攻撃されたが、今は異常ない。
「いや、それよりも」
「この明かりか?これは境界で使っていたやつと同じものだ」
「そうじゃなくてですね……」
あれ?今気付いた。闘刃君の首もとに何かある。襟で隠れていたからわからなかった。
機械みたいな首輪だろうか?どこかであんな感じの物を見た記憶がある。
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