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「あ?」
『はっ?!』
今日も麗しき麗乃様。
最近覚えたすまーとふぉんで爽とお電話中。
爽は今日がめでたいクリスマスなので、どうやらデートに誘いたいようですが、麗乃様はクリスマスなどというキリスト教に興味がございません。
「クリスマスは恋人といるものなのか…」
『お前、マジで知らなかったのか?まあ、クリスマスだからって恋人と二人じゃなくても家族とか、友達とパーティーとかするもんなんだよ』
「でも、俺まだ布団の中だ。寒い、眠い、だるい」
『もう昼過ぎだぞこら』
クリスマスにデート、という考えが皆無な麗乃様はずっとお布団の中で寝ているつもりでした。
ちなみに昨日、爽はクリスマスの予定をきこうとしていましたが、麗乃様はぐっすり夢の中。
「でーと、しないといけないのか。」
『そういうわけじゃねーけど………とりあえず開けろ。』
「は?」
『麗乃の家の門!でかすぎんだよ!さみぃから開けろ!』
「あ、ああ…」
ちょっと動揺気味の麗乃様。
いつもなら歩くのがいやだとおっしゃるはずなのにてとてとと裸足で玄関まで。
ぎぎぎ、
「そ、ふきゅっ??!!」
がばっ
『あー!!さみぃ!!』
「ど、して…」
『お前はクリスマスとかどーでもいいかもしんねぇけどなっ俺は会いたいんだよ馬鹿野郎』
「…体、冷たいぞばか」
『麗乃が暖めろ。』
「…んぅっ」
なんだかんだいって、麗乃様も爽に会えて嬉しいご様子。
あったかいキスをして、手を繋いで部屋に戻ろうとしましたが麗乃様は裸足。
爽はため息をつき、微笑むと麗乃様を抱き上げて部屋まで向かうのでした。
終
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