第一幕:平凡から非凡への道

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―☆― 「………えーっと」 「ようこそ、雪村湊くん…我が家へ」 山奥にある民家に来たのは良いんだけど……。 ちゃぶ台を挟んで、目の前にはお茶を飲んでる雅也さんと、横には……。 「なんでアナタがいらっしゃるんですか?」 「……」 片言で棒読みで言うと、明らかに不機嫌な顔になった。 俺も不機嫌なんだけど………。 何故か俺の横には、あの銃を振り回す危険人物が居た。 「湊くん、彼はワシの親戚の家の息子でね預かってるんだ」 俺が疑問の顔をしていると、雅也さんが答えてくれた。 預かってる?俺と同じ?う~ん。 同じにされたくな~い(めっちゃ嫌な顔) それを見た少年は、ずっと無言だったが口を開いた。 「俺は、こんな弱っちい奴を守護する気はない……詐欺だろコレ」 弱いだのバカだの言われたくない。 確かに、コイツよりは弱いかもしれないけど……俺は平均だっての! 何やらまた火花が散る二人に、雅也さんが仲介に入る。 「まぁまぁ、湊くんは何も知らないんだ……説明しなければならない」 「………めんどくせー」 少年は、俺から目を逸らし居間から出てった。 そして俺はと言うと、少年が出てった事は大して気にせず、ちゃぶ台に置いてある煎餅を食べていた。 それに苦笑いをする雅也さん。 「湊くん、そろそろ話しても大丈夫かい?」 「ひょうぞ(どうぞ)」 煎餅を口に入れたまま返事をすると、多少雅也さんが呆れていたが、あっという間に真剣な眼差しになり俺を見ていた。 「湊くんは、ファンタジーとかは好きかな?」 「ふぅひぃれぇす(好きです)」 聞き取りにくい返事に雅也さんは、ワザと咳払いをした。 「…………コホン、ワシが今から話す事は全て現実で起こる事だ」 咳払いはバカな俺には効かなかったのだとさ。 そして雅也さんが語り出した。 「この世界には、妖刀と呼ばれる力が存在していた」 「ふぉうちょう?(妖刀?)」 「妖刀は人々に災いをもたらす存在、人の身体を乗っ取り生き血を啜る悪魔とも言われている」 「……(モグモグ)」 「先程湊くんを襲った魔物も妖刀を狙っていた、それほどまでに妖刀は魅力的な力も秘めている」
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