220人が本棚に入れています
本棚に追加
「モグモグ」
「しかし、その妖刀を使おうとするモノは身も滅ぼされ、かつては人だったと思わせる抜け殻しか残らなくなる」
「…………」
「そして、そんな妖刀に憑かれずに封印出来るのが雪村家なんだ」
「………ッ(喉に突っかかった)」
「湊くん、人の話を聞いているのか?」
多少怒り気味の雅也さん。
しかし俺は、それどころじゃなく…水を求めて手を伸ばした。
このままじゃ、し………ぬ。
青白い俺を見て雅也さんは、俺にお茶の入った湯のみを持たせた。
ゴクゴクゴク
「…はぁ~~~~死ぬかと思ったぁ~~~」
「湊くん、もう一度説明しようか?」
俺は、雅也さんの気遣いに首を横に振る。
「あ、いや聞いてた……えっと、その悪い妖刀を封印出来るのが俺ん家ってワケ?」
「正確には、湊くん以外にも2人存在する…そして、その一族の事を我らは神々の姫君と呼んで…」
「ちょっと待て、一族?姫君?ワケわかんないんだけど…」
俺はタンマの意味を込めて雅也さんの前に手のひらを出した。
雅也さんは、分かりやすく一つずつ説明する事にした。
「湊くんのお母さん…蒼ちゃんの姓は雪村だよね?」
「…あ、うん…父さんが婿入りだから母さんの姓を使ってるって聞いた事がある」
「………そう、雪村家は代々と続く名家なのだ…だから雪村家を継いで蒼ちゃんと結婚した湊くんのお父さんは婿養子となるのだよ」
…となると、一族を継いだって事は母さんは妖刀を封印した事があるのか?
考えてる俺に雅也さんはトドメの一撃。
「蒼ちゃんは前姫君様だったんだよ」
「母さんが、姫君!?」
俺は部屋中に響く声で叫んでた。
此処は田舎(てか森)だから近所迷惑がなくて良いね♪
ただいろいろと不便な所はあるけどね(そっちの方が多いんではないだろうか)
最初のコメントを投稿しよう!